4000アクセス記念企画
森茉莉流夏の過ごし方
というわけでアクセスも4000を越えたことだし、またまたお遊びの企画どす。遅くなってすんません。
今回は季節もちょうど夏休みだし、森茉莉の夏の過ごし方を見てみようという提案である。
茉莉の実家はものすごく風通しのいい、涼しい家だったようで、幼児期にはあまり暑さを経験しなかったらしい。
だもんで一人暮らしになった晩年、下宿の暑さにはえらく辟易していたようだ。とにかく夏はキライなヒトであった。
森茉莉のエッセイのネタといえばそれはもう縦横無尽・傍若無人に広がっていくのだが、その中で夏のネタが
あんまりないのも夏ギライのせいかもしれん。
参考文献は「記憶の絵」「貧乏サヴァラン」「贅沢貧乏」など。お読みでない方はゼヒご一読を。
いきなり結論。
森茉莉になりたいアナタは、かき氷やジュースを飲まず、部屋の中ではスリップでいること!
果物
茉莉の幼いころは、とにかく衛生観念の塊(ちょっと病的)だった父の鴎外の方針で、生の果物は食べさせてもらえなかった。
果物は桃でもリンゴでも杏でも、すべて煮て食うのである。安心っちゃ安心だが、美味しかったのかどうかは不明。
しかし親戚の家で出された生の水蜜桃を食べた時「世の中にこんなに美味しいものがあったのか!」と思ったというから
推して知るべしである。
シトロン
杏奴や類が外出先で鴎外にアイスクリームをねだると鴎外は「お母ちゃんが家でシトロンを冷やして待っている」と
なだめたらしい。シトロンって何だ? レモネードのことか??
かき氷
森茉莉はかき氷もあまり好きではなかったようだ。下町の人間は「氷を上からぎゅっと押さえておいて、それから
アルミの匙でそれを突き崩し、しゃくいこむようにして食べる」と食べ方が下品だと非難している。
ジュース
茉莉はジュースもキライだった。「自分の子供を殺して自殺したり、夫や親を殺したりするかあちゃんが毒物を
入れるのはいつもジュースである」と言っていた。相変わらずムチャクチャである。
夏の飲み物
じゃあ森茉莉は夏に何を飲んでいたのかというと、煎茶と紅茶である。
●水で入れた煎茶に氷を一、二片入れる。
●コップに氷をみしみし言うくらい入れ、熱い紅茶を上から注ぐ。
この2つを愛飲していたようだ。
氷
氷は近所の氷屋でダイヤ氷を買ってきてジャーに入れ、それを愛用していたようだ。晩年はどうか知らんが、
「贅沢貧乏」時代は電気冷蔵庫を家に入れるのがイヤで買っていなかったらしい。
茉莉の記述に「われはジャーに満ちた氷を愛す」というのがある。
氷と愛すをかけている……ということはないか。
トマト
夏場の野菜といえばトマトである。茉莉はジャーで冷やしたトマトが好きで、よく食べていた。
夏の服
無茶苦茶に暑い下宿の部屋の中では、ブラウスを着ているのに耐えられない。
だもんで茉莉はスリップにスカートで過ごしていた、とある。レースや刺繍の少ない、胸のところも開いていない
子供用のスリップである。ラクなもんで、廊下にもその格好で出るようになったらしい。
(まさか茉莉も自分が「下着ルック」のハシリをしていたとは、お墓の下でビックリしているかもしれない。)
汗かき
「汗が出るのが絶望的に気持ち悪い」と言った茉莉は、下宿を午前中に出、喫茶店やレストランで一日を過ごした。
汗がキライな茉莉は喫茶店へ「出勤」する前と帰りと一日二回、銭湯で汗を流している。
……ホントに汗かくのがキライだったようだ。